助成金の切り替え時期って?

助成金は制度の切り替えが多いです。どんなタイミングで切り替わるのか。基本は年度単位で、一部年度内もあり、という感じです。それぞれみてみましょう。

基本は年度単位の切り替え

年度ごとに予算を消化するため、基本的に4月から翌年3月の年度単位で助成金の種類が決定されます。新年度の助成金が4月1日に発表され、新しい助成金が増えたり、昨年度まであった助成金がなくなったりします。

そのため、それまでノウハウをためてきた助成金が3月31日をもって計画申請できなくなる、ということも毎年起こりうる。繰り返すほどに情報が集まってきて要領をつかめるものなので、手掛けていた制度がなくなってしまうのは結構痛いものです。

新年度の助成金が発表されたら、厚生労働省のホームページに公表される助成金のパンフレットやマニュアルを読み込み、新年度どんな助成金を支援していくかを決めます。毎年サービスの見直しが必要ですね。

同じ名称の助成金でも年度の切り替え時に要件が追加されるなど、なにかしら変わっていることが多いので、確認は必須です。

マニュアルを読む際のポイント
  • 対象はどんな企業か
  • 受給条件は? 取り組みやすいか
  • 導入後の企業の負担はどうか
  • コストパフォーマンスはどうか 

対象はどんな企業か

一番広い条件ですと、雇用保険被保険者が1人以上いること、という条件です。それにプラスして、業種が限定されていたり、正社員が一人はいないと取り組めなかったり、非正規社員が一人はいないと取り組めなかったり、対象企業が限定されます。

受給条件は? 取り組みやすいか

受給のしやすさも制度によって異なります。

介護休暇を推進するため助成金が制定された際も、一番最初は就業規則に規定するだけで助成金が受給できました。しかし応募が殺到したためその後制度が見直され、就業規則を規定したのちに実際一人以上の社員に介護休暇を与えることが要件となり、受給が厳しくなりました。実際に介護休暇を希望する社員がいないと実施できないので、偶然に大きく左右されるようになりました。

要件を達成するかが偶然の要素によるところがあるものは、なかなか難しいですね。

導入後の企業の負担はどうか

制度導入コースの場合は、はじめは制度の導入について助成金を得られても、その制度自体が企業のコストを増大させることがあります。人事評価制度など社内で実施すればいいものならコストへの影響はほぼないですが、セルフ・キャリアドック制度などキャリアコンサルタントと面談をさせるような制度は、外部に支払が発生しますので、社員数が多いとすぐに赤字になります。

コストパフォーマンスはどうか

コストパフォーマンスも重要な要素です。助成金に取り組む企業の労力もありますが、提供する側の労力も考えなければなりません。かつて、今の人材開発支援助成金の関係で職業能力評価制度というものがありましたが、業種や職種、対象者の立場に応じて、国の膨大な評価制度のフォーマットから抽出したオリジナルの職業能力評価制度を作成する必要がありました。

一つ作成するのにも時間がかかるため、例えば事務職に絞るなどすれば一度作ったものを多くの会社に流用して効率化できますが、顧客を絞り込まずにありとあらゆるバージョンを作成しなければならない場合、都度手間がかかって効率化を図れません。

ある程度一般化して支援できる助成金なのかどうかは、助成金の選定をする上で重要なポイントです。効率化を図れなければ人手ばかりかかりますので。そういった情報は、新年度からしばらく経った6月頃に、助成金専門の社労士の間である程度情報が出そろいますので、その頃まで様子を見るという方もいます。

年度内で切り替わることもある

年度の途中で締め切られるケース

今年度のインターバル助成金のように年度内で計画申請が締め切られることもあります。年度単位だけではないので、締切は必ずチェックしておきましょう。そして売るタイミングに注意が必要です。顧客と締結してから準備して計画申請するまでに1か月ほどはかかりますから、逆算して締め切る必要があります。

余談ですが、普段は空いている窓口も締切間際になると激混み状態になることがあるので、列に並ぶのに余計に時間がかかったりします。労働局も注意喚起していますが、郵送で提出する際は特定記録郵便や簡易書留、レターパックなど、配達記録が残る方法で送るようにしないとやばいです。郵送物はたまーに迷子になるので。その間に締切になってしまったらすべて水の泡……。

なお、窓口持ち込みに比べて郵送は簡単ですが、不足書類があると受理されずにすべて送り返されるリスクがあるので、不足のないよう予め電話で確認するなど十分に注意が必要です。ちなみに締め切り間際になると職員が窓口に出払ってしまって、電話にも出てくれないなんてこともあります。

年度内のマイナーチェンジ

さらに、助成金の要件が年度内でマイナーチェンジされることがあります。マニュアルが新しくなることもありますし、一般向けのマニュアルは変わらないけど各労働局内のローカルルールが変わることもあります。

マニュアルに表現されていない細かい要件などは大昔に労働局に確認した内容を元にしていると、知らぬ間に変わっていて認められなくなっていた! なんてこともあるので、確認後時間が経ったものは最新情報は確認したほうがいいです。都道府県によっても、あちらはいいけどこちらはダメとか、差があるので、一都道府県の内容を全国にあてはめるのは危険です。

助成金はどんどん切り替わっていきますので、情報戦ともいえます。制度の切り替えは手痛いこともありますが、大きなチャンスとなることもあります! 今回はそんな切り替え時期についてのお話しでした~