助成金申請をプロに任せるべき5つの理由

助成金の申請を素人が見よう見まねでやるのは、まったくおすすめできません。その最大の理由は、申請が通らないリスクが大きいことです。

補助金と違い、助成金は要件を満たせば確実に受給できます。助成金は全社支給を前提としているので、計画書の認定時点で予算が振り分けられます。計画時に予算をもらえているんです。だからあとは計画通りに実施して、支給申請するだけ! それでも不支給が発生するのは、支給要件を満たさない書類を提出してしまうからです。

支給申請はすべて書類で行われるので、当然、支給要件を満たしたかどうかは、書類で判断されます。マニュアルには要件が書かれているんだから、そのとおりやれば審査に通るんじゃないの? そう思う方もいるでしょう。しかしマニュアルには、要件を満たした書類がどういうものなのか、その完成形が掲載されているわけでもなければ、ましてや労働局の担当官がどこをチェックしているかなど、書いてあるわけがありません。

つまり、素人は申請書類の「肝」となる部分がわからないので、真面目に助成金に取り組んでも、申請書類の「肝」を押さえ損ねて不支給になることが多いのです。

よって、申請代行に依頼する最大のメリットは、申請に通る確率が高まることです。助成金代行をプロに任せることで以下の5つの壁をクリアできます。

  1. 各助成金特有の申請書類を作成しなければならない
  2. 就業規則、雇用契約書、出勤簿、賃金台帳の整合性が取れている必要がある
  3. 残業代が正しく支払われていなければならない
  4. 各助成金特有の要件を満たしていなければならない
  5. 労働局からの指摘や質問への対応が生じる

1.各助成金特有の申請書類を作成しなければならない

助成金の申請は、3つの段階から成ります。①計画書の提出、②実施、③支給申請です。計画書や支給申請書といった書類は助成金専用の書式を作成しなければなりません。記入方法は書式に書いてあったり、マニュアルに解説されていたりしますが、慣れない書類を作成するのは骨が折れます。申請代行者に依頼すれば、書類の作成をまかせることができます。

2.就業規則、雇用契約書、出勤簿、賃金台帳の整合性が取れている必要がある

助成金の申請では、1.の書類に加え、就業規則や雇用契約書、出勤簿、賃金台帳を提出します。雇用契約書と就業規則に矛盾があってはならないし、雇用契約書の内容に基づいた出勤簿、賃金台帳である必要があります。大企業で人事総務部が専門的に業務に携わっていればメンテナンスが行き届いているでしょうが、小さな会社では多忙な社長が自身で管理していることも多く、後回しになりがちです。

会社によっては、何一つない場合もあります。会社のカレンダーに、「2」「3」などの謎の数字が記入されているかと思いきや、それが日々の残業時間だったとか。保管してあればまだいい方で、月末に社長が給与計算をしたらビリビリと破って廃棄しちゃってる。雇用契約書なんて形式ばったものもなくて基本は口約束、毎月25万円(残業代込み)! とかね。

さすがにそんな状態だと自力で申請しようとは思わないと思いますが(笑)

うちではそういった顧客には、はじめに助成金の申請には一定の書類が必要な旨を伝え、自身で作成するか、別料金で書類の作成を依頼するかを選択していただきます。

就業規則、雇用契約書、出勤簿、賃金台帳はそれぞれ整合性が取れていなければ、労働局より指摘を受けることとなります。申請代行の際は、あらかじめ矛盾が生じていないかチェックし、不整合がある場合には顧客へ確認を取り、書類を修正いただくのが良いでしょう。

3.残業代が正しく支払われていなければならない

労働局は、残業代が正しく支払われているかどうかを必ずチェックします。残業代が足りていないと即不支給! というわけではありませんが、労働局から不足分の計算を促され、清算しない限りは支給決定されません。

労働局が残業代に不足がありそうだと判断した場合は、「残業代が足りてないと思います。計算してみてください」と言われます。その会社のルールと正しかったとしても、適法でなければ意味がありませんから、残業代の計算が正しいかどうかも労働基準法と照し合せて検算する必要があります。

4.各助成金特有の要件を満たしていなければならない

これは冒頭で述べた「肝」をおさえているかどうかです。

簡単な例を挙げると、研修の実施が要件の助成金の場合、研修自体も業務なので、研修日には出勤していたはずです。もし休日に出勤してもらったなら、休日出勤となり、休日出勤手当が支給されたはずです。ですから、研修日は出勤簿で「出勤」になっている必要があります。

でもなぜか、「欠勤」になっている出勤簿が顧客から送られてくることがあるんです。全然解せないのですが……人間はよくわからないミスをするものです。この場合、やさしい担当官だと「出勤簿のつけ忘れですかね」と言って許してくれますが、厳しい担当官だと「出勤簿についていないので認められません」と告げられ、即不支給となります。

そのため、プロは顧客から集めた書類におかしなところがないかチェックし、おかしな点を見つけたら、あらかじめ顧客にお戻しして適宜修正を依頼します。そして、限りなく不可解な点をつぶしてから労働局に提出することで支給決定される確率を高めるわけです。

5.労働局からの指摘や質問への対応が生じる

助成金のマニュアルには、必要書類のリストの最後に「その他各都道府県労働局が求める書類」と書かれています。それが不足していると連絡が入ります。あらかじめ労働局に問い合わせて何が必要かを確認すれば、先に用意して追加の要求を防ぐことができます。

また、書類の内容に確認事項が生じると質問が入ります。書類作成時のミスであったり、実施時のミスであったり、いろいろなケースがありますが、応対の工夫でなんとか救えるミスもあります。プロはそのあたりの塩梅を心得ていますので、うまく対応することができます。

以上ざっくり5つの視点で書類をチェックしています。労働局との対応を繰り返すほど、その助成金のポイントがわかってきますので、経験を積むほどに助成金の受給確率をあげることができます。このブログを通してポイントをお伝えできればと思っています。